「母乳って体にいいから、むし歯とは無関係でしょ?」
そんなふうに思っているお父さんやお母さん多いかもしれません。
でも実は、母乳のあげ方やタイミングによっては、赤ちゃんの歯が“酸”で溶けてしまうことがあるってご存知ですか?
今回は、「母乳育児をしていると歯が心配な理由」と「今すぐできる予防法」について、歯科衛生士中里がお話ししていきます😇
母乳でむし歯になるってホント❓
母乳は、赤ちゃんにとって最高の栄養✨免疫力を高めたり、親子の絆を深めたりと、いいことづくしです!
でも、赤ちゃんの歯が生えてくると、気をつけたいことがあります🤱
それが「酸蝕症(さんしょくしょう)」です。
酸蝕症ってなに❓
酸蝕症とは、食べ物や飲み物に含まれる酸で、歯の表面がじわじわ溶けていくことを言います🦷
むし歯のように菌が原因ではなく、酸による“化学的なダメージ”です😱
赤ちゃんの歯はまだ柔らかくて、酸にとても弱い状態。そこに、母乳が長時間触れていると…歯が少しずつ白く濁ってきたり、ツヤがなくなったりすることがあるんです😰
こんな授乳スタイルに注意⚠️
母乳自体がすぐに歯を溶かすわけではありません。問題なのは「授乳のしかた」です。
特に気をつけたいのは…
✅夜中に頻繁に授乳している
✅飲みながらそのまま寝てしまう
✅赤ちゃんが欲しがるたびに、だらだらと授乳している
こういったスタイルだと、母乳が口の中にたまりやすく、唾液で流されないまま長時間残ってしまいます。
すると歯の表面が酸にさらされ、溶けやすくなるんです!
「むし歯」と「酸蝕症」はどう違うの❓
むし歯の原因はむし歯菌と糖分で黒くなったり穴が開きます。
酸蝕症は酸(母乳や飲食物)で白く濁ったり、ツヤがなくなります。
つまり酸蝕症はむし歯菌がいなくても起こるということ☝🏽
しかも痛みがないことも多いので、気づきにくいのが特徴です。
赤ちゃんの歯が白くなっていたら❓
酸蝕症の初期症状では、歯が白く濁って見えることがあります。特に、
✅上の前歯
✅歯の表面
✅歯と歯ぐきの境目
こんなところに白いモヤモヤが見える場合は、要注意です。
「むし歯じゃないのに白い部分がある…?」
それ、酸蝕症かもしれません!
母乳は悪くない!「飲み方」が大切です。
「じゃあ母乳やめたほうがいいの?」
と思うかもしれませんがそんなことはありません!
母乳は赤ちゃんにとってとても大切な栄養ですし、やめる必要はありません。
大事なのは、授乳のタイミングや工夫をすることです。
酸蝕症を防ぐ5つのコツ☺️
1️⃣寝落ちしたら、姿勢を変えてあげよう
→ 頭を少し横に向けると、口の中に残った母乳が流れやすくなります。
2️⃣吸うのをやめさせるサインを出そう
→ 小指をそっと口に入れて、軽く引いてあげると自然にやめられます。
3️⃣ 夜間授乳の回数を見直してみる
→ こまめに授乳しすぎないように工夫するだけでも変わります。
4️⃣歯が生えてきたら、優しくふきふき
→ ガーゼや綿棒で歯をふくことから始めましょう。
5️⃣お水やお茶でリセット
→ 授乳後や食後にお水を飲ませると、口の中が中性に戻りやすくなります。
舌や口の動きも歯に関係がある?
赤ちゃんの舌の動きや飲み方は、唾液の分泌にも関係しています。
✅舌を前に出す
✅口を大きく開ける
✅しっかり吸う・飲む
これらの動きがうまくできると、唾液がしっかり出て、酸を中和しやすくなります。
逆に、口がポカンと開いている赤ちゃんや、浅い飲み方をしている子は、唾液が出にくく酸蝕症になりやすいとも言われています。
まとめ🧚🏻♂️
知っていれば怖くない!母乳と歯の正しいつきあい方
母乳は悪いものではありません。
でも、母乳=絶対に安心、ではないということを知っておくことは、とても大切です。
✅母乳をあげたあと、少し体勢を変える
✅飲みながら寝たら、口の中をリセット
✅歯が生えたら、やさしくお手入れ開始!
このちょっとした工夫だけで、赤ちゃんの大切な歯を守ることができます。
子育ては毎日バタバタで、完璧になんてできなくて当然!
でも、今日からひとつだけ「できること」から始めてみませんか?
将来、お子さまのピカピカの歯と笑顔につながりますように☺️
※もし気になる変化があったら、是非落合歯科医院へ⭐️
大切なお子さまのお口の中を丁寧に拝見させていただきます💖